山口周
2021年3月1日
講談社
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VUCAというキーワードがさまざまな場所で発信され、また、コロナによって私たちの社会はますます変化が激しいだけでなく、変化を受け入れざるを得ない、そんな状況になってきています。

著者はそんな時代だからこそ、リベラルアーツによって自由になる技術をつけよう、自ら考える力を蓄えよう、そう訴え続けています。
本書は哲学、歴史、宗教、美術等の「知の達人」7人との対談形式で構成されています。
どの対談も「なるほど!」「それは考えていなかった!」という気付きが満載ですが、特に組織で働く私にとっては、菊澤研宗さんとの対談が最も心に残りました。

損得計算を超えて価値判断ができるかどうか、グローバル競争の時代には、そのことが組織にも、それを構成する一人一人にも問われるのだと思います。

第6章 組織の不条理を超えるために 対談:菊澤研宗 より

主観的な意見より、数値やメリット・デメリットの根拠による合理性で物事を優先して判断し、会社の意思決定を経験してきた多くの企業勤めの皆さんにとって、「このことにおける価値って何?」という一石を投じられ、自分の価値観を振り返るきっかけになると思います。
それこそが、この本のタイトル、「自由になる技術」を手に入れる一歩になっていく、そんなことに気づかされる一冊です。

レビュアー

杉本輝美

頑張って働く会社員です。