ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために
著者 | ドリー・クラーク |
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出版社 | デイスカバー・トゥエンティワン |
発売日 | 2022年 07月 22日(金) |
推薦者:平野友朗
推薦者・平野友朗について
平野友朗(ひらのともあき)です。私は、メール教育に特化した、研修・コンサルティング会社 株式会社アイ・コミュニケーションの代表をしています。また本日の主催、ビジョナリー読書クラブの運営母体、一般社団法人PAGの代表理事もつとめています。今日は、よろしくお願いいたします。
以前は、読書習慣がまったくありませんでしたが、独立してから読書の重要性に気づき、今では毎年400冊を読むようになりました。また、著者としても34冊の本を書いてきています。それがあるから仕事が成立しているようなところもあり、著者としても読者としても、本に助けられていると実感しています。
おすすめポイント
Thinkers50(経営思想家ベスト50)に選ばれた著者が語る人生の長期戦略をすすめる本。
LIFE SHIFTのような「人生100年戦略」に近いかもしれませんが、いままでの短期的な成功戦略よりも、もっと長期的に考えることをすすめてくれます。多くの事例から、どうやって人生の長期的な目標を叶えてきたのかを示します。
タイトルにもあるように遠い未来のために「今、自分にとっていちばん意味のあることをする」ということが重要。
今詰め込みすぎているが、もっと余白を持つべきです。魅力的なオファーであってもそれに対して「ノー」という勇気が重要。まずは余白を作り出すために行動パターンを変えるべきです。
老後の目標を立てる人は多いでしょうけれど、人生の長期的な大きな目標を立てて、適切なアプローチができている人は少ないはず。人生のミッションや大きな夢を叶えるために、今活動をするべきなのです。今は小さな行動かもしれませんが、それが数十年後には収穫につながるかもしれません。
活動するためには、諦めてはいけません。成功のための道のりは何通りもあります。全体を通して、一貫した方向性を示し、人生のゴールへと導いてくれる良書です。自分の働き方や人付き合いについても、長期的な視点を持つことができるようになります。
新しいことに挑戦しない理由なら掃いて捨てるほどある。特に自分の居場所が快適なら、もっともらしい「できない理由」はいくらでも見つかるだろう。「今は都合が悪い、ほかにもっと大事な予定がある」などなど。
ロングゲームをプレイするなら、「自分は完璧ではない」と認めなければならない場面もある。なりたい自分になるなら、たまにはバカに見えるようなことをするのもいいものだ。(中略)
ロングゲームで大切なのは「馬鹿げた目標は、今だからこそバカげて見える」ということだ。永遠にバカげた目標であるとは限らない。「自分にとって究極の成功とは何か?」と考え、あえて「極端な目標」を立ててみよう。
それなりの実績を持つプロフェッショナルなら、この三要素(コンテンツを創造する、社会的承認、ネットワーク)のうち一つは持っている。二つ持っている人もいるだろう。自分のアイデアを人々に知ってもらい、社会的承認を手に入れたいと努力している段階なら、壁にぶつかって前に進めなくなることもあるかもしれない。そこで足踏みしてしまう理由は、三要素がすべて揃っていないからだ。三要素のうち、自分の得意なことだけに集中していたら、大きな成功は期待できない。1カ月に100本の記事が書けても、書く場所は自分のブログだけで、ブログの存在が全く知られていなかったら、本の契約の話も、コンサルティングの依頼も来ないだろう。
誰かがあなたを雇うかどうかを決めるのは、あなたにコントロールできることではない。自分がどうにもできない要素だけで自分の価値を決めてはいけない。目標を達成するまでの道は複数あったほうがいい。そうすれば、あなたの運命を勝手に決める門番から力を取り戻すことができる。あなた自身もよりクリエイティブに考えられるようになる。デイナの人生を見ればわかるように、夢をかなえる方法は一つではない。
読後感
人生が長いと再認識させてくれます。長い人生をどのように有意義なものとしていくのか、俯瞰して眺められるようになるでしょう。ゲームというタイトルではありますが、ゲームよりも旅という印象が強かったです。
まだまだ多くの時間が残されているからこそ、3年5年といった短期的なビジョンではなく、20年30年といったもっと長期的なビジョンや夢を持ち続けていくべきだと感じました。
こんな人におすすめ
- 自分の人生の終わりを決めてしまっている人
- 定年のある会社に勤めている人
- 頭のいい人の対人関係 誰とでも対等な関係を築く交渉術
- 限りある時間の使い方